『主尋問』




J 出張検査(客先での納期)
 

次に出張検査について聞きますけども、あなたは出張検査を経験したことはありますか。
 
3回あります。


出張検査をしてみて、あなたはどういう感想を持ちましたか。
 
お客様によってまちまちです。まあ極端に言ってしまえば、規格の甘いお客様であれば楽です。規格の厳しいお客様であれば厳しいです。


どういうふうに厳しいんですか。
 
まず、ニコン社内で規格を満たしていても、ばらしてお客様のところに運んで、もう一回組み立てますので、そのときに性能は必ず変わります。その性能を、またお客様の規格に合わせるまでに追い込まなきゃいけないので、それで期間が多く掛かります。また、そこで取ったデータを検査して、お客様の求めてくる報告書の値に書き写さなければいけないということになります。


お客先で納期に間に合わないと、どういうことが起こるんですか。
 
まず、お客様の催促はもちろんありますが、関連会社からの催促ももちろんあります。


納期に間に合わせるために検査員はどのようにして検査データをまとめるんですか。
 
納期に間に合わせるために検査方法を変えるということは無理ですね。


作業としてはどういうふうになりますか。
 
作業としては、もう、これは関連、性能に関係ない部分から検査データを取っていくということになっていきます。


出張検査のときに厳しい場合だと、どれぐらいの時間を掛けて書類を作成するものなんですか。
 
これは、もうステッパーの出来、不出来に左右されてしまいますので、分かりません。ただ、お客様の検収期間というのは決まってますので、それまでに書かなければいけないです。


出来が悪いときはどういうことが起こるんですか。
 
まあお客様先のクリーンルームにいるときには、もう、ひたすらデータ調整、データ調整になりまして、帰ってきてからお客様提出の書類作成になります。また、ニコンに持ち帰るための書類作成ということになります。


持ち帰って書類作成というのは、どこをどういうふうにして書類を作成するんですか。
 
これは、また、まあ持ち帰ってということになりますから、結局は泊まっている出張先のホテルの中でということになります。


どれぐらいの時間まで作業するんですか。
 
これは終わるまでです。


終わるまでというと、何時までというのが一番ひどい場合はあるんですか。
 
ひどい場合は寝られないでしょうね、これは。とにかく納期が迫ってますから、それまでにデータ報告書を上げなければいけないですから。




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