『主尋問』




C ソフト検査(流れ)
 

あなたのお話によると、一般検査を6か月間経験してからソフト検査に移ったということのようなんですけど、ステッパーに関するソフト開発の一連の流れというのは、どんな流れになるんでしょうか、概略。
 
まず設計のほうがソフトを開発します。それで、設計がまずその開発したソフトをデバッグ、評価し終わったものに対して、検査前打合せというものを、関連部署、設計、技術、品証で集まりまして、検査前打合せを実施します。それで、打合せの内容にそってソフト検査を実施していきます。それで、ソフト検査は、打合せしただけでは分からないので、やっぱり準備期間というものというか、準備をする時間が結構かかるんですけど、それを、ソフト検査をして、検査が終了すれば、検査後打合せというものを開きまして、それで関係部署と結果の確認をします。


先ほど、デバッグというふうに言われましたけど、これはどういうことですか。
 
デバッグというのは、ソフトが仕様どおりに動いているかというものを、設計の作った本人が確認することになります。


うまく動かなかったら、それを修正するみたいな過程でしょうか。
 
はい。


先ほど言われた工程の中で、検査部門が携わっているというのは、検査前打合せというのと検査後の打合せがありますよね。
 
はい。


その中間はどんなことになりますか。検査をしている工程になるわけですか。
 
そうなります。


あなたの印象というか感じで、経験で、一番時間を取る過程というか工程というか、検査部門が携わっていて、一番時間がかかる工程は何ですか。
 
検査をするための準備ですね。


どうしてそこに時間がかかるんですか。
 
ソフトを設計が開発するんですけれども、その仕様を、技術的に分からない部分というのがありまして、まずそれを理解しないといけない、それを理解した上で、どういうふうな検証の仕方をしようかというので、結局、準備時間に時間がかかります。


新しいソフトということなので、それに対応した適切な検査方法を考えていく時間がそれなりにかかると、こういうことですか。
 
はい、そうです。


このときには、検査部門のほかに、当然設計部門の方も来るわけですね。
 
はい、そうです。


ほかの部門もだれか来られるんですか。その2部門でやるんですか。
 
技術的な見解も聞きたいので、技術の方も交わってお話をします。


じゃあ、3部門の方が集まって協議するという形になるわけですか。
 
はい、そうです。


それから、ソフト検査において、実際どのような検査をすることになるんでしょうか。何を確認するのかということですけれども。
 
まずは精度確認ですね、精度が結構重要なので。あとは動作確認、安定性確認ですね。


精度確認というのは、設計の規格どおりに精度が出ているかどうかという話なんですか。
 
はい、そうです。


動作確認というのは、どういう感じになりますか。
 
動作確認というのは、ソフトを作るときに仕様がありまして、それと照らし合わせて、その書かれてある文書どおりのものができているかというのを確認します。


信頼性確認というのは、大体どんなものですか。
 
信頼性確認というのは、その仕様に対して、さっきとほとんど同じような内容になっちゃうんですけど、仕様どおりに動いていて、持続性、ずっと仕様どおりに動いているかという、まあランニングみたいなものなんですけれども、そういうことになります。


安定性確認というのは、その精度がずっと一定の数値を示したまま継続するかどうかという形になるんですか。
 
はい、そうです。


ソフト検査、今言われた四つの確認をされるということなんですが、それは、一般的に何検査と言われているものですか。機能検査というふうに呼ばれることはないですか。
 
そうですね、機能検査ですね。


機能検査のほかに、ソフト検査で行う作業というのは、どんな作業があるんですか。
 
機能検査のほかに精度取りがあります。


精度取りというのは。
 
結局、装置が仕様どおりの精度を出すかというのを確認する。


装置を動かしてデータを取ると、そういう趣旨ですか。
 
そういうことです。




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